猿カニ合戦のその後。。。実はカニは悪い奴だった?
今日は、マーケティングとは全く関係ない話です。
どうしてもシェアしたくて、書きました。
昨日、本屋さんをぶらぶらしていて、手に取った文庫本。
日ごろからめったに手にしないジャンルの文庫本です。
パラパラっとめくっていると、思わず手が止まるタイトルが
「猿カニ合戦」。。。
笑っちゃ~いけませんよ。
絵本でもなければ、児童文庫でもない。
れっきとした日本文学です。
著者はあの文豪、芥川龍之介なのですから。。。。
あの芥川龍之介が猿カニ合戦を書いている???
もう、それは興味津々です。
短編でもあるし、つい読み始めてしましました。
すると、それが面白いのなんのって。。。。つい最後まで読みあげてしまったのです。
お話しは、皆さんが知っている猿カニ合戦・・・
「カニが持っていたおにぎりが欲しくなったサルが、カニにずるいことを言って、柿の種と交換しました。
しかし、そのかき柿が実るとさるはだまして、おいしい柿の実はサルがとってしまい、実っていない固い柿をカニにぶつけてけがをさせてしまった。
お見舞いに来た、うす、はち、栗はカンカンに怒り、カニと一緒に猿に仕返しをしました。
めでたし、めでたし・・・」というストーリーではなくて、
このお話しの後日談となっているのです。
実は、悪いサルをやっつけたカニは、めでたしめでたしではなくて、殺人(殺猿?)犯として警察に捕まってしまうのです。
結論から言うと、主犯格である、かには死刑、共犯者である、うす、はち、卵(なぜか?栗が卵と入れ替わっている???)は無期懲役の判決になってしまうのです。
この判決を下されるまでの裁判のプロセスがまた面白い。
検察側としては、サルの正当化を主張していくのですが、それが非常に説得力がある。
(ここはぜひ読んでみてください。ネタバレになるのでふせます)
このストーリーを読むと、「なるほど」と、悪いのはサルではなくてカニだったのか?と思ってしまいました。
また、最後にカニの死後、家族の生活にも触れています。カニには奥さんと二人(2杯?)の子どもがいたようです。
それぞれの生き方が面白い。
その中で、作家の人となりというか、特質をデスッてるところも、ニンマリとさせられます。
芥川龍之介のイメージはどちらかといえば、人のサガや、愚かさを描き出してる暗い感じの作風のイメージだったのですが、このような作品も書いていたとは、、、新しい発見でした。
と、この作品も最後の一行は・・・・かなり深いかも。。。。。。