仮面ライダーカードと一房の葡萄の関係
仮面ライダーカードの思い出
この写真、私と同世代(昭和30年代後半生まれ)の方は非常に懐かしいんではないでしょうか?
小学生の頃、必死で集めた仮面ライダーカード、それと・・・・・
当時は欲しくて欲しくてたまらなかった、カードで当りが出るともらえるカードアルバム。
カルビーの仮面ライダースナックについているおまけカードです。
このカードを集めたいがために、小遣いを全額つぎ込んでたものです。、当時の値段で40円くらいだったかなぁ?
カード欲しさに買ったはいいものの、スナック自体は非常に不味かったのを憶えています。当然、買ったはいいものの食べる気が起こらない。
と、なるとスナックの行きつく先は、、、捨てられる運命に。。。
当時は結構社会問題になったんじゃなかったかな?
それはさておき、あたりカードでもらえるアルバム。
これを持っていると、もう友達間でヒーローでしたよね。
このアルバム、当たったんですよ。もううれしくてうれしくて、そりゃ友達に自慢して見せますわな。
消えた当たりカード
事件は、そんな時に起こったのです。
わたしの家に当時仲の良かった近所のSクンを呼んで当りカード自慢です。
そして、S君が帰った後、なぜかカードがない。
もう、犯人はS君しかいない訳ですよね。しかし、なぜかそのことは誰にを言わず、時間が経過していきました。
子供心に友達との関係がぎくしゃくするのが嫌だったのか、それとも他に何か理由があったのか?その当時の心境は思い出せないのですが、それ以降も何事もなかったように一緒に遊んでいました。
ちょっと、懐かしい思い出です。
一房の葡萄
この話を思い出したきっかけになったのが、昨夜読んだ「一房の葡萄」という短編小説です。
簡単に内容をかいつまんでお話ししておくと、
作者は有島武郎で、物語は、西洋人の友達が持っていた(名前をジム君といいます)西洋絵の具が欲しくて欲しくてたまらない主人公が、つい出来心から盗んでしまうわけです。
体の丈夫でなかった主人公は、昼休みの間も校庭で遊ぶことなく、教室に残っていたのですが、そんな一人で教室に残っていた昼休みに事件を起こしてしまいました。
絵の具の無くなったジム君は当然、主人公を疑いますよね。
その話を同級生にしたのでしょう。主人公は校庭で同級生に囲まれて、ポケットに入っていた絵の具を見つけられてしまいます。
主人公は皆に担任の先生のところに連れて行かれるのですが、そこからの担任の先生(綺麗な女性の先生です)の計らいが、とても素晴らしい。
また、その翌日も、いやいや登校してきた主人公へ、何もなかったように接してくれたジム君の対応。
とてもこころ温まる作品です。
思い出は強力なブランディング
このように、小説を読んだり、音楽を聞いたりした時に、ふと昔のことを思い出すってよくありません?
自分の子供のころにラップしたような話、あのころに聞いた音楽など。。。つい思い出してしまいます。
そして、そのように思いでのきっかけになった作品て結構しっかりと記憶に焼きつくものです。
この一房の葡萄も私にとっては、そのような作品のひとつになりました。
見込み客の思い出とつながるストーリーをつくる
あなたの商品で、見込み客の思い出につなげられる様なストーリーは作れないでしょうか?
見込み客の年齢から、10年、20年さかのぼって、そのころ流行ったこと、話題になったことと、あなたの商品をつなぐようなストーリーを作ってみてください。
それだけでひとつのブランディングがつくれるのではないでしょうか?
河口雅人
P.S.
社長も毎日忙しいでしょう?
時間に追われる中での、ちょっとした気分転換にお勧めですよ。
もし、読んだことがないのであれば、ぜひチェックしてみてください。
「一房の葡萄」著:有島武郎